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私立中高進学通信

2025年8月号

実践報告 私学の授業

サレジアン国際学園中学校

PBL×個人研究でめざす
“自走する学び”

問いを立て、世界を切り拓く力を育む

探究シーン1
社会課題について考える『Entrepreneur 養成講座』。
今回はある生徒が幸福度と満足度に関する調査結果を発表。世代別・ジェンダー別など多彩な視点から考察を行いました。

 ゼミナールに所属し、自らの問いを起点に探究を深める『個人研究』。創造的な学び方を体得するなかで、生徒たちは変化の激しい社会を主体的に生き抜く力を育んでいます。

研究者として自ら立てたテーマを
4年間かけて掘り下げる

「解がひとつでない問い」に向き合い、自らの手で課題を解決へと導ける力をもった『世界市民』の育成をめざすサレジアン国際学園。その理念を体現するのが、探究活動や英語教育に力を注ぐ『本科クラス』と、オールイングリッシュで学ぶ『インターナショナルクラス』です。全教科で論理的思考力を鍛えるPBL型授業を取り入れ、先進的な教育を行っています。

 本科クラスの学びの核となるのが、中2から高2まで継続して取り組む『個人研究』です。生徒は自分の興味に合わせて8つのゼミナールのいずれかに所属し、学年の枠を越え、学び合いながら研究を深めます。研究の途中経過は学園祭のポスターセッションで発表され、中3で中間レポートを作成し、高2では学びの集大成として最終論文へと発展させます。

 中2からの個人研究に備え、中1ではアカデミックスキルを育む『プレゼミ』に取り組みます。身の回りの関心事を調べる活動から始め、論文の書き方や先行研究の調べ方を身につけ、成果を学年末のポスターセッションで発表。同時に多様なワークショップを通じてロジカルシンキングを養い、学術分野を知ることで、研究者としての素地を獲得していきます。

探究シーン2
『TEC』(Technology・Energy・Cosmic)ゼミは理論チームと実験チームに分かれて活動中。理論チームの中3生は、相対性理論における時間の進み方が異なる現象を研究中です。
探究シーン3
『Math-Lab~数楽研究室~』ゼミで、素数の生成式を作っている中3生。
「法則がない素数を、どうすればたくさん見つけられるかを考えるのが楽しいです」
探究シーン4
『化創ラボ』では、中3の女子生徒が実験を重ね、トマトを使った化粧水を開発中。目下の課題は“腐らせない”こと。卵殻を使った絵の具を開発中の生徒も。

自ら問いを立てる力が
自走へとつながる
『文藝批評・文化論ゼミナール』の中3生2名のテーマは「誰もが幸せに共存できる社会」(左生徒)と「たまごっちに見るルッキズム」。LGBTQの歴史的背景を、本を読んだり映画を観たりして考察しています。『文藝批評・文化論ゼミナール』の中3生2名のテーマは「誰もが幸せに共存できる社会」(左生徒)と「たまごっちに見るルッキズム」。LGBTQの歴史的背景を、本を読んだり映画を観たりして考察しています。

 中1の3学期には、興味・関心をもとに研究分野を絞り込み、ゼミナール選択に向けて志望理由書や研究計画書を作成します。教員と面談を重ね、最適なゼミナールに所属し、自身のテーマについて見識を深めていきます。

「PBL型授業では教員が問いを提示しますが、ゼミナールでは生徒自身が問いを立てていきます。これが最も難しい部分であり、その難しさに気づくことが探究の醍醐味でもあります。
 ここで問いを立てることができれば、教科の授業でも自然に問いが生まれ、自走できるようになる──これがめざしている理想の姿です」と本科推進部長の尾﨑正靖先生は話します。

 生徒自らがテーマを立てて学ぶことで学習姿勢そのものが変わり、授業で習っていない範囲でも、「このテーマを進めるにはこの分野が必要だ」と気づいて自主的に先取り学習を始めるようになると言います。

「ゼミナールを通じて育まれるのは、問いを立てる力、論理的に考える力、相手に伝える力です。自分の考えをまとめ、発表し、質問に答える過程を何度も経験するなかで、学術的な対話力も養われています。自分の言葉で語り、対話する力こそ、これからの社会で求められる力なのです」

生徒インタビュー
『ゼミナール』授業で生徒たちが育む“好き”と“志” 探究で見つけた、自分だけの問いと未来
持続可能の視点から食文化を考察
郷土料理の魅力を未来へ
N.Y.さん(高1/所属ゼミ:クラブヒストリア)N.Y.さん(高1/所属ゼミ:クラブヒストリア)

 中2から郷土料理を研究テーマにしています。現在は幅広い年代への意識調査に向け、質問項目を考案中です。持続可能な都市をテーマにしたイベントへの参加や、稲刈り体験で農家の方から地球温暖化の影響を学ぶなど、視野を広げながら探究を進めています。郷土料理という文化を未来へつなげるため、環境や持続可能性の視点も取り入れた研究を続け、将来は食品メーカーで「未来の食」に関わりたいと考えています。


日常の“使いづらさ”が原点
皆が使いやすい電卓アプリを開発中
Y.O.さん(中3/所属ゼミ:プログラミング)Y.O.さん(中3/所属ゼミ:プログラミング)

 中2の時、スマホの電卓が使いにくいと感じたことをきっかけに、電卓アプリの開発を始めました。最初に作ったアプリは最新のiPhoneの電卓と同じ機能を備えていたので、「Apple社と考えていることが同じだったんだ!」と自信につながりました。

 今は、誰もが使いやすい電卓をめざして、どんな機能が求められているかを調査中です。将来はIT業界で、社会に役立つ製品を生み出し、人々の生活をより豊かにすることを目標にしています。


老化を科学する探究から
医療の道へ
S.I.さん(中2/所属ゼミ:ネオバイオ)S.I.さん(中2/所属ゼミ:ネオバイオ)

 動物は年をとっても見た目があまり変わらないのに、人間はなぜ白髪になったり老けて見えたりするのか。その疑問から「老化」に関心をもち、研究を始めました。最近は、「老化細胞の分裂と原因」に関する論文を読み、内容をまとめて発表。仲間と知識を共有することで新たな視点が得られ、自分の探究も進化します。将来は医療に関わる仕事に就きたいので、生物の仕組みや老化のメカニズムをゼミでさらに学んでいきたいです。


災害時にも役立つ
手作り太陽電池を研究中
K.T.さん(高1/所属ゼミ:TEC)K.T.さん(高1/所属ゼミ:TEC)

 もともと発電に関心があり、日常でも災害時でも使える「太陽光発電機」を作りたいと考えていました。現在は、材料が揃えば誰でも作れる「色素増感太陽電池」の研究を進めています。光を吸収しやすく、身近で手に入りやすいことから、ハイビスカスティーを使った発電に取り組んでいます。このゼミの魅力は、やりたいことがあれば先生にサポートしてもらえる点。授業では扱わないような実験にも自由に挑戦できるところに魅力を感じています。

多彩な分野から選択! 自ら学びを深める『ゼミナール』授業(中2~高2)
教科・分野 ゼミ名称 内容
国語 文藝批評・
文化論ゼミナール
国内外の文学作品・作家の研究や文芸・音楽・サブカルチャー批評の実践。作品を通じて社会や文化を考察する表象文化論に取り組む。
歴史 クラブヒストリア 文献史料や遺跡・遺物などの出土史料、統計資料などを駆使して、歴史を探究。 歴史を読み解く力を未来の諸問題の解決に活かすことが目標。
公民 Entrepreneur
養成講座
現在の政治・経済・思想・哲学などを通じて、日本や世界の未来を考察。社会課題への解決策を見いだし、実際に行動することが最終目標。
数学 MathーLab
~数楽研究室~
方程式論や幾何学、確率統計学など、興味ある数学的なテーマを研究。数学の面白さに触れ、専門的な知識や高い論理的思考力を身につける。
情報 プログラミング
ゼミ
日常生活や社会を良くするアプリ、ロボットの制作が目標。 プログラミングの基礎やデザイン理論などを幅広く学び、自分の目標に沿って探究。
理科 TEC 「技術×エネルギー×宇宙」をテーマに、世の中にあふ れる物理的な事象を探究。各自が問いを立て、仮説を描き、実験と考察で真理に迫る。
化学 化創ラボ 「化学×創造」をテーマに、有機化学、無機化学、分析化学を中心に探究。文献調査や実験も行って化学の本質を学び、各自が課題を立てて研究する。
生物 ネオバイオ 「生命とは何か」を問い、遺伝子や環境との関係を探究。最先端バイオ技術を通して、見えない生命の神秘に迫る。
新校舎が2027年4月に完成予定

 地上5階・地下1階建ての新校舎が、2027年4月にいよいよ完成します。広さは既存校舎の約1.4倍。探究・PBL型学習に対応した最新設備を備え、吹き抜けラウンジやカフェ、サイエンスラボなど、多様な学びと交流の生まれる空間が広がります。

新校舎の完成予定図新校舎の完成予定図
データサイエンス室データサイエンス室
教室前の共用スペース教室前の共用スペース
サイエンスラボサイエンスラボ
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